裸眼視力1.0未満の小学生、中学生、高校生過去最悪(文部科学省)

発信日:2019/12/23

 平成31年4月1日から令和元年6月30日の間に文部科学省がした実施学校保健統計調査結果。対象は、国立、公立、私立の幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、高等学校の満5歳から17 歳までの幼児、児童及び生徒の一部(抽出調査)。抽出率は、発育状態は、全幼児、児童及び生徒の5.2%(695,600人)、健康状態は、全幼児、児童及び生徒の25.2%(3,371,982人)。調査事項は、学校保健安全法により実施される健康診断の結果に基づき、児童等の発育状態(身長、体重)及び健康状態(疾病・異常の有無)。

〈調査結果のポイント〉
【健康状態調査】
(1)裸眼視力1.0 未満の者は、小学校、中学校及び高等学校で過去最多(上図参照)。
(2)耳疾患と判定された者は、高等学校で過去最多。また、鼻・副鼻腔疾患と判定された者は、中学校及び高等学校で過去最多。
(3)むし歯(う歯)と判定された者は、ピーク時(昭和40~50年代)より減少傾向が続いており、中学校及び高等学校で過去最少。
【発育状態調査】
(1) 身長の平均値の推移は、平成6年度から13 年度あたりをピークに、その後横ばい傾向。
(2) 体重の平均値の推移は、平成10 年度から18 年度あたりをピークに、その後横ばいもしくは減少傾向。
(3) 肥満傾向児及び痩身傾向児の割合は、この10 年間でおおむね横ばいもしくは増加傾向。
 ※いずれも、年齢層によりばらつきがみられる点に留意。

 文部科学省は、今後の対応として「裸眼視力1.0 未満の者が小学校、中学校及び高等学校で過去最多となったことに対しては、現在、「児童生徒の健康状態サーベイランス事業(日本学校保健会)」(文部科学省補助事業)において、視力と生活習慣に関する項目等(携帯電話・スマートフォン、読書、運動などの時間)との詳細な分析を行っており,令和2年度以降、実態調査を行った上で、視力悪化の詳細(近視、遠視、乱視)を明らかにして有効な対策を検討し、視力対策用の啓発資料を作成、公開することとしている」とまとめている。

文部科学省
学校保健統計調査 ー 令和元年度(速報値)の結果の概要 https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa05/hoken/kekka/k_detail/1411711_00003.htm

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