特別編「Dr.家森と楽しむ 世界の健康長寿食」ランチセミナー

 平成29年12月14日、健康ひょうご21県民運動健康づくり推進員のフォローアップ研修を兼ねて、ランチセミナー「Dr.家森と楽しむ 世界の健康長寿食」を開催しました。
 このセミナーは新たに健康ひょうご21県民運動の協力企業になっていただいた神戸ポートピアホテルとの共催企画で 第一部は、「Dr.家森(ドクター やもり」こと、健康長寿食研究の第一人者 家森 幸男会長(兵庫県健康財団会長、健康ひょうご21県民運動推進会議会長)が「楽しく食べて 寿命を延ばそう~コーカサスの健康長寿食~」と題し、100歳以上の高齢者がいきいきと暮らし、長寿の里と呼ばれているコーカサス(現グルジア)の健康長寿食について講演を行いました。
 第二部では、神戸ポートピアホテルの総料理長 岸本 貴彦氏プロデュースのコーカサスの長寿食をフレンチ風にアレンジしたスペシャルランチを岸本総料理長、家森会長の解説とともに楽しみました。
 今年度の「ドクター家森の健康長寿食」では、特別編として、ランチセミナーでの講演内容、お料理の一部を3回に分けてご紹介します。
 記念すべき初回企画の長寿地域は旧ソ連連邦南部、黒海とカスピ海にはさまれたコーカサス地方[現ジョージア(グルジア)]です。

「楽しく食べて寿命を延ばそう~コーカサスの健康長寿食~」

発酵乳でインフルエンザに負けない?

 最初にコーカサスを訪れたのは30年前、百歳老人の方々から大歓迎を受けました。食卓に山盛り積まれた葡萄は皮ごと、種ごと食べるのがこの地の習慣で、同じように食べる日本人は、みんなお腹をこわしました。
 コーカサスのご高齢の方のお元気の秘訣は、強いウォッカによるアルコール消毒か、毎日飲む発酵乳か?そこで分析の為に持ち帰ったカスピ海ヨーグルトが手渡しで日本中に広がっていたので、高齢の方に飲んでもらい、インフルエンザのワクチンをうって抗体の上がり方を調べました。粘り気をつけた牛乳と比べて、抗体の上がり方は大きく、免疫が強化されました。
 ある医師会の協力を得て、冬場の健康をご高齢の方で調べたところ、週3回以上ヨーグルトを飲んでいる人では、インフルエンザは見られず、大規模なアンケート調査でもヨーグルトを飲んでいる人は風邪の症状も軽いようでした。(家森)

「コーカサスの長寿食を楽しもう」

神戸ポートピアホテル総料理長 プロデュース スペシャルランチ

M E N U

真鯛のスチーム 旬野菜とくるみの“サツィビ”ソース

ビーフと野菜、豆のグルジア風ポトフ“ハシュラマ”

スパイス風味の挽肉“カバビ”と若鶏のグリル蒸し野菜とプルーンソース

カスピ海ヨーグルトのムースドライフルーツとグルジアワインのジュレ

ホテル特製パン ~ハチャプリ・雑穀パン~

 

ひと言栄養ポイント

 コーカサスの食事の特徴は、発酵乳をとっていること、お肉を上手に調理し、脂を落として食べていること、生野菜、果物をよく食べていること、大勢が集まり楽しく食卓を囲んでいることがあげられます。

 今回のメニューでは、「生」、「煮る」、「蒸す」と調理法の異なる野菜を約200g使用しています。

 食塩は素材の旨みを生かしたり、香辛料の利用、ソースにベリーなどを利用することで、3g未満となっています。

 「ハシュラマ」の牛肉はじっくり茹でて脂を取り除くことで柔らかく、かつ低脂肪に、「若鶏のグリル」は、鶏肉をじっくり焼くことで脂を落としています。

 カスピ海ヨーグルトは、前菜のドレッシングやデザートにとり入れられました。

 コーカサスで日常的に食べられているチーズたっぷりの「ハチャプリ」、キャラウェイシードが香る「雑穀パン」もホテルオリジナルとして提供されました。