特別編「Dr.家森と楽しむ 世界の健康長寿食」ランチセミナーより(2)
「楽しく食べて寿命を延ばそう~コーカサスの健康長寿食~」
“食べ方上手”でお肉は日本人の倍!
百歳老人の割合が多いことで名高いコーカサス地方を訪れ、WHO(世界保健機関)の協力で健診をさせていただきました。ご高齢の方の腕が太くて筋肉質の方が多いのが印象的でした。お肉は何と日本人の倍も食べていましたが、シシカバブで焼肉かハシュラマというゆで料理が主で、血液のコレステロールは日本人と変わらず、心臓病が少ないため長生きだったのです。焼肉はカレー風味の香辛料でピリ辛味、ゆで肉には、砂糖や脂を入れない新鮮な果物でつくる自家製のジャムをつける。これなら悪玉コレステロールも酸化されないので動脈硬化の心配もありません。チキンをローストするのは、素焼きの皿に入れ、上と下から炭火で焼く。脂を敷いたフライパンで焼くのとは大違いで、脂肪は素焼きの皿に吸収され、たんぱく質だけを上手に食べられる。このようなたんぱく質の摂り方が日常的な畑仕事と共に筋肉質の体作りに役立っているようでした。(家森)
神戸ポートピアホテルオリジナルレシピ
ビーフと野菜、豆のグルジア風ポトフ”ハシュラマ”
材料:2人分
牛バラ肉(塊り) | 100g |
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キドニービーンズ | 20g |
人参 | 40g(1/3本) |
大根 | 40g(輪切り2㎝) |
芽キャベツ | 2個 |
ごぼう | 30g(1/5本) |
チキンブイヨン | 適宜(仕上げ用に200㏄) |
塩・こしょう | 適宜 |
キドニービーンズは赤インゲン豆です。茹でたものが缶詰等で販売されています。
作り方
- 牛バラ肉をチキンブイヨンで柔らかくなるまで煮込む。(箸で刺してすっと通るくらいまで。2~3時間)
- 食べやすく切った人参、大根、芽キャベツ、ごぼう、キドニービーンズもチキンブイヨンで柔らかくなるまで煮込む。(竹串がすっと通るくらまで)
- 牛バラ肉が煮あがったら20gずつ(一口大)にカットする。
- 牛肉、野菜、豆を煮込んだ時に使用したチキンブイヨンを全部合わせて味を整え(塩、こしょう)、こし器でこし、ソースを作る。(200㏄)
- お皿に牛バラ肉、人参、大根、芽キャベツ、ごぼう、キドニービーンズを盛り付け、ソースをかけて完成。
シェフよりお料理のポイント
牛肉はじっくり時間をかけて煮込み、丁寧に脂を取り除くのがポイント。お肉の味わいとお野菜の甘みを味わっていただくお料理です。