特別編「Dr.家森と楽しむ 世界の健康長寿食」ランチセミナーより(3)

「楽しく食べて寿命を延ばそう~コーカサスの健康長寿食~」

山盛りの果物、野菜でお腹イッパイ

 今は、ジョージアと呼ばれるコーカサス地方は、亜熱帯の気候で果物や野菜が豊富で、夏場は生野菜や果物だけでも満腹するくらい食べていました。今、流行している“野菜ファースト”の食べ方だから、血糖値の上昇もゆっくりで、糖尿病にもなりにくい筈。
 高地に住み、冬は厳しいが、乾燥した果物は年中食べられる。プルーン、葡萄、りんごなど、あらゆる果物を乾燥して保存し、色々混ぜたコンポートとしてお茶に入れて食べる。そしてお茶はどろどろになった繊維が多い果物もそっくり食べてしまう。こんな食べ方だから、糖分も脂肪分もゆっくり吸収される。
 食事はみんなで食卓を囲み、土の中に埋めた大きなカメで醸したワインを汲み交し、会話を合唱で盛り上げる。歌は、夫々が音程をかえて歌う世界無形文化遺産に登録されたポリフォニーで素晴らしい。毎回音程を人と合わせての合唱だから認知症の予防に役立つのでは?孤食の多い日本のご高齢の方のお手本としたい。(家森)

神戸ポートピアホテルオリジナルレシピ

“サツィビ”ソース

材料:20人分

むきくるみ200g
にんにく10g
玉ねぎ80g 
マッシュルーム60g
クローブ1本
シナモンパウダー2g
コリアンダーパウダー2g
パプリカパウダー2g
豆乳180㏄
白ワインビネガー4cc

蒸した若鳥や白身魚に用いるソースです。
お好みのものをご準備ください。

作り方

  1. くるみはローストし、ミキサーでペースト状にする。
  2. にんにく、玉ねぎはみじん切り、マッシュルームは薄くスライスし、にんにくがきつね色になるまで、オリーブオイルと少量のバターでゆっくりと炒める。
  3. 「2」をミキサーでペースト状にする。
  4. 「1」「3」と香辛料を全部ひとつの鍋に入れ、火にかける。
  5. 豆乳で濃度を調整し、仕上げに白ワインビネガーを入れる。

シェフよりお料理のポイント

※本来は若鶏に用いられるくるみのソースを、今回は真鯛に合わせました。くるみの風味豊かなソースをお楽しみください。