大豆食で健康寿命を延ばそう(平成27年12月)

 「県民の寿命を延ばしたい」と、あの未曾有の阪神淡路大震災のあと決意されたのは、故貝原俊民知事でした。当時、兵庫県は日本で下から3番目の短命県で、納豆を食べる習慣が無いためか、統計では、大豆の消費は全国平均の8割と低かったのです。私共の世界研究では、24時間採尿を調べた結果、大豆イソフラボンが尿中で多い地域は心臓病が明らかに少なく、平均寿命は長いと分かりました。

 そこで、2001年、『食はバランス ごはん、大豆(魚など和食)と減塩で元気なひょうご』を掲げ、健康ひょうご21県民運動を開始して15年、約600人の健康診断結果では、最初の10年の成績で改善がみられたのは、女性の4050代の方々で、食塩摂取は11.3g減って10.1gに、大豆イソフラボンは1.7倍に増え、血圧や中性脂肪、空腹時血糖は、明らかに低下し、注目すべきは、動脈硬化を抑える善玉のHDLコレステロールが上昇していました。

   世界調査でも、心臓死が増え17年も短命になった日系ブラジル人、肥満が多く短命のオーストラリアの先住民でも、大豆を8週間食べるとHDLの割合が増えてきますので、動脈硬化が抑えられ、寿命を延ばせるそうです。

 160-70gの大豆でよいのです。まさに「福は内、鬼は外」で節分に投げる二握りの炒り大豆の量で、血管は健康になり、骨も丈夫に出来、今増えている乳癌、前立腺癌を減らせ健康寿命を延ばすことが出来そうです。(家森)

大豆イメージイラスト

揚げ大豆ごはん

材料:米2合分(4~5人分)

ゆで大豆150g
ひじき(乾)10g
ちりめんじゃこ10g
2合
めんつゆ(2倍希釈)大さじ1
片栗粉適宜
揚げ油適宜
しょうゆ 大さじ1
砂糖小さじ2
小さじ1
青ねぎ少々
揚げ大豆ごはん写真
エネルギー(1/5量):
320kcal
塩分(1/5量):
0.9g
大豆イソフラボン(1/5量):
16mg

作り方

  1. 米は洗って炊飯器に入れ、2合のメモリまで水を入れ、30分ほど置く。
    ひじきはさっと洗って水につけて戻す。
  2. 1にめんつゆを加えてひと混ぜし、水気を切ったひじきを入れて炊飯する。
  3. しょうゆ、砂糖、酒をボールに合わせておく。
  4. ご飯が炊き上がるタイミングをみて、フライパンにサラダ油を1cmくらいの深さに入れ、180度に熱する。ビニール袋に片栗粉を入れ、ゆで大豆の水気をよくふき取ってから加え、粉をまぶす。粉をよく落とし、油でこんがりと揚げる。ちりめんじゃこもさっと揚げる。
  5. 大豆とちりめんじゃこの油をよく切り、熱々のうちに3に加えて混ぜてから、ご飯に加える。よく混ぜて器に盛り付け、青ねぎの小口切りを散らす。


    ※ごはんと揚げ大豆&ちりめんじゃこを混ぜるタイミングで食感の違いが!
    ごはんと混ぜて、すぐ食べると、カリカリ食感が楽しめます。しっとりなじんだ味がお好みなら、しばらく置いて。

大豆イソフラボンをとろう!

 毎日の食事に大豆・大豆製品を取り入れましょう。県民運動の調査では、大豆がしっかりとれている方は野菜や魚、海草など、からだによい食材もしっかり摂れていました。

イソフラボン摂取目安量の図

(料理・指導(公財)兵庫県健康財団 管理栄養士 荒井)

 

生活習慣の振り返りをしませんか?「健康づくりチェックツール」をご活用ください。ひょうご健康づくりチェックツール